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2010年2月8日月曜日

20100206お話会「古書の魅力」

2010年2月6日(土)
鎌倉 銀の鈴ギャラリー・サロンにて

「古書の魅力」鳥海書房(神田神保町)鳥海 洋 氏

今日では、情報の伝達という意味での本の使命は薄れてきている。
人々は、インターネットから必要な情報を得るようになった。
けれど、本には特有の魅力がある。
本は手で触れて感じることが大切。

古書の楽しみかた:
本にかける作り手の情熱を感じる。
装丁のおもしろさ、書かれている内容自体、自分の人生を変える出会い、
「古い」という魅力など、本をいろいろに捉えることができる。
正解、〜すべきだというような制約もないので、自由に感じていい。


植物関連の古書:
江戸時代に日本最古の植物図鑑『本草図譜』が岩崎灌園によって著された。
同時代の『草木図譜』には彩色がされなかったが、『本草図譜』は彩色され、
また西洋の銅版画の模写なでも含まれた内容豊富な図鑑。中国の『本草綱目』の分類法が採用されている。

西洋と東洋の違い:
西洋では、植物を分類することから入る(人との関連づけはあまり重視されない)
東洋では、「本草」の考え方から、植物がいかに人に役立つのか、薬としての観点で見ていて、基準がより人に近い。

古書の魅力とは、実際に手で触れ、感じることでわかってくる。
古書を大事にし、次の世代に伝える、橋渡しをするのが、神保町古書街、古書店の仕事である。

そのほか、スイス、オズボーンコレクションの復刻版絵本の数々、また、ルドゥーテの点描画など、実際に手に取りながら、興味深いお話を伺いました。

鳥海さん、ありがとうございました。


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